関東にお住まいの猫好きさんなら、千葉県にある袖ヶ浦公園の猫たちのことをご存知かもしれません。実は、この袖ヶ浦公園にいる猫達はほとんどが飼い主に捨てられた捨て猫なんだそうです。
つまり、
袖ヶ浦公園はネコ好きさんのパラダイスなどではないのです。
そして、もふねこ編集部が調べた数年前の情報によると、袖ヶ浦公園の捨て猫達は100匹もいるという記事を見つけました。
猫好きであれば、猫がたくさんいる公園だと聞くと「行ってみたい」「餌を持って行って仲良くなりたい!」と思う人もいるかもしれません。
ですが、袖ヶ浦公園の猫達は地域のボランティアの方々によって、管理されており、中には病気を治療している猫も多くいるそうです。そのため、公園に来る人が持参した餌を与えることで、その猫の体調を悪化させたり、ボランティアによる健康管理ができなくなることがあるのだそうです。
そこで、実際に公園の現状はどうなっているのか、本当に置き餌行為があとをたたないのか、直接この目で見てみることにしました。
袖ヶ浦公園の猫はボランティアの人たちに守られている
まず、目に入ったのが公園(市)とボランティアの方が設置した看板。そこには、「猫を捨てないで」「置き餌をしないで」と書かれています。
お知らせ
公園にいる 飼い主のいない猫たちは、 動物愛護のもとに 当ボランティアが 調査・把握しています。 ボランティアに興味のある方、 里親希望の方は ボランティアまで連絡してください。
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お願い
置きエサをすると不衛生になり 猫たちの健康にも悪影響です。 置きエサをしないよう ご協力をお願い申し上げます。
先ほども書きましたが、この公園の猫達はボランティアの方により、健康管理をされ、中には投薬治療を受けている猫もたくさんいます。
そのため、むやみに持参した餌を与えることで、余計に体調を悪化させたり、食事の際の投薬タイミングを逃してしまったり、健康管理がうまくできなくなる可能性も考えられます。
そして実際、もふねこ編集部が訪れた3月某日も置き餌があり、猫達がそれを食べてしまっていました。これは、本当に残念なことです。
ぜひ、下記のFacebookページで、ボランティアの方達の活動を見て、置き餌が彼らの活動を妨げていることを理解していただきたいです。
袖ヶ浦公園の猫達を守るボランティア団体
袖ヶ浦公園で実際に会えた猫は11匹
もふねこ編集部のスタッフが袖ヶ浦公園で会えた猫は11匹のみでした。
日中の公園は猫の数よりも、圧倒的に鴨の数の方が多いです。ただ、夕方あたりから猫達が姿を見せるようになったので、夜、ボランティアの方々がご飯をあげるタイミングにもっと姿を表すのかもしれません。
あるいは、週末の昼間は人が多いので、安心して休める場所で身を隠しているのかもしれません。
この日、会えた猫達は、若くて健康的に問題なさそうな子もいましたが、明らかに体調が良くなさそうな子も何匹がいました。
ここにいる猫達が、何歳からここで生活をするようになったかはわかりません。ただ、数年でも人間に飼われたのち、身勝手な理由でこの場所に放置されたことで、病気になり、毛艶もわるくなり、目やにも増えたのだとしたら、想像するだけで悲しくてやるせない気持ちになります。
もふねこ編集部の猫さん達なら、真冬の寒空の中、生きていけないと思います。この猫達は、冬を無事に乗り越えたということでしょうか。
おそらくそれを支えている、ボランティアの方々の努力は私たちの想像を超えるものなのではないでしょうか。
毛の長い猫もいましたが、Facebookページを拝見すると、どうやらボランティアの人にちゃんとブラッシングしてもらっているようです。
ボランティア活動に理解とご協力を
ここでボランティア活動をされている方達は、自分たちの代を最後に、二度とこの公園に猫が捨てられることなく、全ての猫に里親が見つかり、この公園から猫がいなくなることを目指して活動しておられます。
そして、この環境下で猫が繁殖してしまわないよう管理し、猫達の不妊去勢手術も行なっておられます。
袖ヶ浦公園近郊にお住まいで、もしもこの活動に興味をお持ちの方は、ぜひ下記ホームページもご覧ください。
また、こちらのページからは寄付金も募っておられます。
まとめ…
もしも、自分の愛猫が公園で生活することになり、真冬の寒さに凍えながら、病気になって衰弱してしまったら…。耐えられません。
でも、袖ヶ浦公園の猫達も、元々は飼い猫。そう思うと、胸が締め付けられそうです。
休日の午後に家族で楽しく公園を訪れている人たちと対照的に、人を避け、一人で毛づくろいしている猫がとても印象的でした。
数年前まではあの猫も人間と一緒に、家族として暖かい室内でくつろいでいたのかもしれません。
もふねこ編集部は、近々、機会があればボランティアの方々に直接お話を伺って、彼らと猫達の願いをもっと世の中に発信できたらと思っています。