猫と暮らしていると、時々思いませんか?
「あれ? いま絶対に笑ったよね」
「なんか機嫌悪そうな顔してるなあ」
「これはイタズラしようとしてる目つきだ!」
——そう、猫って実はとても表情豊かなんです。
もちろん、人間のように顔の筋肉を細かく動かして笑ったり怒ったりするわけではありません。でも、まなざしや耳の向き、ヒゲの角度、そして全体の空気感から、私たちにはちゃんと「気持ち」が伝わってきますよね。
この記事では、猫が見せる7つの“気持ち”のサインを、表情やしぐさを通して読み解いていきます。
「猫の気持ちがもっとわかるようになりたい」
そんな飼い主さんに、きっと役立つ内容です。
1. にこ顔:うれしいときは“ふにゃっ”とゆるむ

うれしいときの猫は、全身がやわらかくなります。
目はゆっくりと細くなり、まばたきをしたり、「うとうと…」とまどろんでいたり。
目の奥がやさしいときは、心も満たされているサインです。
たとえば、
- お気に入りの毛布の上で丸くなっているとき
- 大好きな飼い主さんに撫でられているとき
- おいしいごはんを食べ終えたあとの満足タイム
そんなとき、猫は“にこっ”と見える顔をしてくれることがあります。
この瞬間は、飼い主にとっても至福のごほうびですね。
2. いたずら顔:何かたくらんでる時の“キラキラ目”
猫が「いたずらモード」に入っているときの顔、見たことありますか?
目をらんらんと輝かせて、耳は前を向き、体は低く構えている——まさに狩猟本能スイッチONの顔です。
- カーテンをよじ登ろうとしているとき
- テーブルの上のものをそーっと狙っているとき
- 飼い主の足を“かくれんぼ攻撃”しようとしているとき
そんな姿は困るけれど、でもなんだかかわいくて目が離せない。
これが「いたずら顔」の魔力かもしれません。
3. ふて顔:気に入らない時は“わかりやすく”
猫は“気に入らないこと”があると、ちゃんと顔に出します。
- 抱っこがしつこかったとき
- ごはんの種類がいつもと違ったとき
- 自分の寝床を勝手に片づけられたとき
そんなときは、目を細めてじっと睨んできたり、耳を後ろに引いたり、無言で立ち去ったり。
あの「ふて顔」は、まさに無言の主張。
「ご機嫌とらなきゃ…」とつい思ってしまう、そんな表情ですよね。

4. 甘え顔:信頼の“とろけ目”に癒やされる
猫が甘えているときの表情は、とてもやわらかく、ほぐれて見えます。
まぶたはトロンと下がり、口元もゆるみ、全身がだら〜んとしています。
これは安心と信頼の証。
- お腹を見せてゴロン
- 寝転びながら「なでて」と見つめる
- ごろごろ音を鳴らしながらすり寄ってくる
猫の「甘え顔」は、心を許している証拠なんですね。
5. プンプン顔:イライラはヒゲとしっぽに出る
猫がイライラしているとき、わかりやすいサインがあります。
- 耳がピクピク動く
- しっぽをバタバタ振る
- ヒゲが横にピンと張る
- 顔がこわばって鋭くなる
たとえば、爪切りのあとや、知らない来客が続いたときなどは、ストレスが顔に表れやすくなります。
そんなときは、無理に触れ合おうとせず、そっと見守るのが一番のケアかもしれません。
6. おすまし顔:ちょっぴり誇らしげな“気取り屋さん”

高いところから部屋を見下ろしていたり、陽だまりの中で毛づくろいをしていたり。
そんなときの猫は、少し誇らしげで、おすまし顔をしているように見えませんか?
これは「今、わたし完璧にキマってるにゃ」という気持ちの表れかも。
- ピンと伸びた姿勢
- つやつやの毛並み
- 凛としたまなざし
猫の“自信”がにじみ出る瞬間です。
7. 哀しげな顔:さみしさは目の奥に宿る
猫は、哀しさや不安をあまり表に出しません。
でも、長く一緒にいると、その“気配”に気づける瞬間があります。
- いつもより静かに丸まっている
- ごはんの食いつきが悪い
- 目が少し潤んでいるように見える
「何かあったのかな?」「体調がすぐれないのかも」
そんなときは、目の奥のサインを見逃さず、そっと寄り添ってあげましょう。
まとめ:表情は、猫からの“手紙”です

猫はことばを話さないけれど、目や耳、ヒゲやしっぽ、体全体をつかって感情を表現しています。
そしてその感情は、私たちとの関係性や日々の積み重ねの中で、より豊かに、繊細に伝わってくるようになります。
「今日はなんだかふて顔だな」
「いたずらしそうな目をしてるな」
「今の顔、なんだか笑ってるように見えた…!」
そんなふうに、猫の感情を“感じる”ことができる飼い主さんは、きっと愛情深く暮らしてきた証拠です。
猫の顔は、毎日が違います。
だからこそ、一瞬一瞬が愛おしい。
今日のうちの子は、どんな気持ちかな?
そんなふうに、そっと顔をのぞきこんでみてくださいね。