1. HOME
  2. ひと目線レポート
  3. 猫と尿結石のお話

Alexis / Pixabay

猫と尿結石のお話

|

投稿者:naonao

皆さんは、猫に泌尿器系トラブルが多いことをご存知でしょうか。例えば季節の変わり目や冬になどは、膀胱炎にかかりやすいとのこと。

けれど「きっと、また膀胱炎だろう」と、思って放っておいた結果、実は膀胱にできてしまた結石が原因で血尿が出ていたなんて場合も…。

時に、この結石が尿道に詰まってしまい、尿毒症をまねいてしまうこともあるそうです。そして72時間以内に適切な処置をしなければ、最悪の場合、死に至ることもあるとか…。とっても怖いですね。

キャットフードメーカーのPETLINEによると、

猫ちゃんは水分補給がちょっぴり苦手です。それは、猫ちゃんの祖先といわれている砂漠に住むヤマネコに関係しているからです。乾燥した砂漠への適応能力が高く、少量の水でも生きていくことができるのです。そのため、おしっこを濃縮する能力が発達しているので、尿中に結晶ができやすく、尿結石をはじめとする猫下部尿路疾患(F.L.U.T.D.)などのおしっこにかかわる病気に発展しやすいとされているのです。

実は、もふねこ編集部のウリくんは現在、この尿結石で治療中。まさに、ただの膀胱炎だと思っていたら結石ができてしまっていたのです。

そこで、今回は世の中の結石で悩める猫オーナーさんのためにも、ウリくんのために調べて考えて、行ったことをご紹介したいと思います。

まずは、ウリくんの結石に気づいた時にさかのぼります。

ウリくんの結石に気づいた

ウリくん

最初に気づいたのは2015年の冬でした。何度もトイレに通うので気になって見てみると、おしっこが少し赤いことに気づきました。慌てて獣医さんに連れて行き、エコーで詳しく見てもらうと、どうやら膀胱に結石らしいものが見えるとのこと。

後日、あらためておしっこを採取して病院に持って行くと、シュウ酸カルシウム結石が尿に混じっていると言われました。

その時ウリくんはまだ3歳。もともと子猫の頃から体が小さくて肺が弱く、運動をすると鼻が紫色になったり、うずくまって動かなくなったする子でした。

でも、少しずつ運動量を増やして、肋骨のマッサージなどをし続けたことが良かったのか、大人になった今は、体は少し小さいけれどとっても元気に見えました。

もう大丈夫だろうと安心していたので、とってもショック…。だけど辛いのはウリくん。落ち込んで止まってしまってはウリくんは良くなりません。なんとか彼にできることはないか、色々と調べ学ぼうと思いました。

猫の結石は主に2種類

ネット等で調べてみると猫の結石は主に尿がアルカリ性に傾くとできる「ストルバイト結石」と酸性に傾くとできる「シュウ酸カルシウム結石」の2種類に限られていることがほとんどで、中でも若い猫はストルバイト結石のほうが多いのだとか。シュウ酸カルシウム結石もあるけれど、老猫にできやすいという記事も見つけました。

参考にしたサイトはこちら

さらに、ストルバイトは食事療法でpHをある程度まで下げると溶けるらしいのですが、シュウ酸カルシウムはpHをコントロールしても解けないので、尿管を通らないほど大きくなってしまった場合は、開腹手術(病院によっては腹腔鏡手術もあるそう)で摘出しなければ結石は無くならないのだとか。ショックです。

結局ウリくんの結石は1cmを超えるほど大きくなってしまったので、おしっこと一緒に排出されることはなく、手術で摘出するしかないということになりました。

かかりつけの獣医さんによると、手術そのものはそれほど難度の高いものではなく、数日の入院と1週間ほどの術後ケアで回復するとのこと。でも問題は、他の2匹には特に異常は見られず、ウリくんだけ見られる症状だというところ。この先もそうであればウリくん体質の問題になるため、再発する可能性は高いそうです。

けれど、このまま放置して結石がウリくんの膀胱を痛め続け、膀胱の違和感を持ち続けて、頻尿や血尿を繰り返すのもウリくんにとっては良くない。ならば、再発しないよう私たちがなんとかケアし、ウリくんの体質改善に努めようと考えました。そうして悩んだ結果、手術をお願いすることにしました。本人は希望していないかもしれません…。会話できれば良いのですが。

というわけで、ここからはこれ以上シュウ酸カルシウム結石を作らないために調べたことや、オーナーが愛猫のためにできる事、やっている事などを、主観を交えて紹介します。