こんにちは、もふねこ編集部です。
今回は、もふねこメインライターNが2017年から2019年の春までの2年間、芸大生をしていた事について記事にしたいと思います。Nがなぜ、もふねこ編集部の記事もそこそこに、大学での学びを優先したのか。そして、そこで何を成果として得たのかを、この場を借りてみなさまにお話させていただきます。
学びの理由とこだわり
まず、Nが学ぼうと思った理由は、より専門的な知識をもって、猫と人がもっと快適に暮らすための「空間」作りをお手伝いしたいと考えたから。
しかし、Nが学べるタイムリミットは2年間。その短い期間に「猫と人のための学び」を身につけるためには、大学で出される課題のほとんどに「猫」を絡める必要がありました(本気!)。例えば、「快適なオフィス空間」であれば「猫がいる快適なオフィス空間」となり、「土間のある家」であれば「猫と一緒に住む土間のある家」などなど、事あるごとに猫を絡めなければなりません。
そして、それをどうにかやりきった結果、やがて卒業する頃には講師や学友に「猫といえばNさん」と言わしめるほどまでになったのでした。
集大成とそのきっかけ
そのように、卒業制作まで姿勢を変えずに突き進んだ結果、集大成としての卒業制作では、愛猫と人が程よい距離を保ちながらお互いの存在を感じられる家具「Paw-tition™️(パウティション)」(写真は実物)を企画・制作するに至ったのです。
この作品を作ろうと思った大きなきっかけは、在学中に、もふねこ編集長のモフさんが病気になったこと。
モフさんは普段から、とても我慢強いため、体に不調があってもついつい我慢してしまう性格。そんなモフさんが膀胱結石と尿管結石を併発し、おまけに肝臓にまで先天性の爆弾を抱えていることが検査でわかったのです。
(幸い、モフさんはとても強運の持ち主で、手術をしなければいけない大きさだと言われた石は体から手術直前に自然排出され、肝臓の爆弾はそもそも生まれつきなので現状維持でも大丈夫そうだ、ということに落ち着きました。)
そのことをきっかけに、モフさんのみでなく、猫さんの多くは環境等から受けるストレスにとても敏感で、体調に影響を受けやすく、時には、そのことを我慢し続けた結果、最悪の状態になるまで病気の症状が出ない体質だったりすることもあり「いつの間にか重い病気になっていた」なんていうことも珍しくないのだと知りました。
つまり、どこかの広告で「俺の健康、俺より管理しろ」と猫さんが言っている様に、側にいる人間が、微妙な変化にちゃんと気づけるよう心がけるなど、ストレスを未然に回避するための環境づくりや距離間が必要なのだと、あらためて気づいたのです。
それも、さりげなく見守るように。
猫さんと人に、ほどよい居場所
猫はストレスを感じやすく、時に身を隠すことで自らストレスから逃れようとします。また、猫は人前で寝ている時はほとんど熟睡していないとも言われます。クローゼットや狭いところで寝ているのは、唯一熟睡できるお気に入りの場所だからだとも。
そんな猫さんが、人間と同じ空間にいながらにして、人との距離を程よく保つことができるような家具が作れないものか、と試行錯誤した結果、このPaw-tition™️が生まれたのです。
Paw-tition™️は、猫がいつでも身を隠せるように裏側は主に猫用、表側は人間用として設計しています。人間用の表側はインテリアの一部として、見た目も可愛い色使い。裏側は猫が人目を気にせず爪とぎやトイレで用を足したりできるようになっていますが、同じ空間にいる人間は常に裏側にいる猫の存在を感じられる距離と隔て方になるよう配慮しました。
そして、アスレチックのようなワクワクできるパーツとして、トンネルや、すけすけの透明ハンモック、螺旋階段などを組み合わせることもでき、さらには、人間に嬉しい機能として、お世話グッズをまとめて収納できるスツール型収納ボックスも組み合わせることができます。
寄り添いながら愛猫を見守り、互いにゆったりとした時間を大切にすることで、共により長く健康で暮らして欲しいという願いを込めています。
今後の活動について
そして、このPaw-tition™️は今後、猫と人のより良い暮らしに役立てられるよう商品化を目指しています。
2020年春からは、都内限定で展示会を開催し、クラウドファンディングでも初回限定販売を行う予定です。
決定次第、もふねこサイトでみなさまにご報告いたします。
これからも、Nは猫と人との暮らしをより良くするための活動を行ってまいります。「もふねこ」ともども、編集部Nの本気の「猫と人のより良い暮らし」活動をどうぞ見守っていただけたら大変嬉しく思います。
編集部Nのプロフィール:もふねこライター・猫家具クリエイター
2017年、京都造形芸術大学 通信教育芸術学部 空間演出デザインコースへ入学(3年次編入)。2年卒業率数パーセントと言われる中、最短2年で無事卒業。卒業作品「Paw-tition™️」は奨励賞を受賞。また、在学中、愛玩動物飼養管理士1級も取得。2019年の現在は2級建築士取得に向けて学ぶかたわら、インテリアプランナー 試験にも挑戦。2020年からはこれらの知識と思いを還元すべく、本格的に「猫と人のためのプロダクト」を精力的に開発予定。