10月の終わり、カボチャが並び、魔女やおばけの飾りでにぎわうハロウィン。
そんな季節になると、どこからともなく現れるのが…そう、黒猫です。
ちょっぴりミステリアスで、でもどこか魅力的な存在。
でも実はこの「黒猫」、昔から“不吉”とも“幸運”とも言われてきたってご存知ですか?
今日は、そんな黒猫にまつわる不思議なお話を、やさしく紐解いてみましょう。

黒猫=不吉?そのイメージはどこから来たの?
「黒猫が道を横切ると不吉」
そんな迷信を聞いたことがある方も多いかもしれません。
この言い伝えのルーツは、中世ヨーロッパ。
当時、黒猫は「魔女の使い魔(ファミリア)」とされ、不気味な存在として恐れられていたんです。
暗闇にまぎれる黒い毛並み、夜に光る瞳、静かに歩くしぐさ…
まるで魔法を使うようなその姿が、人々の想像をかきたてたのでしょうね。
でも、世界には“黒猫=しあわせ”な地域も!
一方で、黒猫がラッキーシンボルとされる地域もたくさんあります。
たとえば…
- イギリスの一部地域では、「黒猫が家に入ってくると幸運が訪れる」と信じられています。
- 日本では、黒い招き猫は「魔除け」や「家内安全」を願う意味合いで愛されています。
- 昔の船乗りたちは、航海のお守りとして黒猫を連れていったとも言われています。
そう、黒猫は“しあわせを呼ぶ存在”として大切にされてきた歴史もちゃんとあるんです。
なぜハロウィンに黒猫が登場するの?

ハロウィンといえば、魔女・おばけ・かぼちゃ・そして黒猫。
なぜ、こんなにもセットで登場するのでしょう?
それは、黒猫が持つ「ちょっぴり不思議で神秘的な雰囲気」が、ハロウィンの世界観にぴったりだから。
・夜の静けさに似合う黒い毛並み
・こっそり歩く、忍び足
・気まぐれで、つかめない存在感
まるで、ハロウィンの物語の中から飛び出してきたようですよね。
黒猫って、じつはやさしくて穏やかな子が多い?
黒猫に対して「ちょっとこわい」「気難しそう」というイメージを持っている方もいるかもしれません。
でも実際は、黒猫はおだやかで甘えん坊な子が多いと感じる飼い主さんもたくさんいます。
もちろん猫の性格はそれぞれですが、黒猫ならではの落ち着きや賢さに惹かれて、何匹もお迎えしている方も。
“黒猫推し”のファンが多いのも納得です♪

実は、保護猫の世界では黒猫が不利なことも…
少しだけ現実的なお話を。
譲渡会などで、黒猫は他の毛色に比べて貰われにくい傾向があると言われています。
理由はいろいろ。
- 顔の表情が写真に写りにくい
- “不吉”という迷信が今も少し残っている
- 地味に見られがち…
でも、そのぶん出会えたときの「うちの子感」や「特別感」はひとしお。
実際に黒猫を飼っている人たちからは、「一度飼うと虜になる」という声も。
黒猫に出会ったら…それは“しあわせの合図”かも
黒猫に道でばったり会ったとき、どう思いますか?
もし少しでも「不吉かも…」なんて思っていたら、ちょっとだけ視点を変えてみてください。
「あ、今日はいいことあるかも」
「ちょっとだけラッキーかも」
そうやって、黒猫との出会いを“ちいさな幸運のサイン”として受け取ってみるのも、素敵じゃないでしょうか。
おわりに:このハロウィン、黒猫にやさしいまなざしを

ハロウィンは、ふだんとちがう“魔法のような時間”をくれるイベント。
だからこそ、今年はちょっぴり視点を変えてみませんか?
「不吉」なんてもう昔の話。
これからは、黒猫=やさしくて、神秘的で、しあわせを運ぶ存在かもしれません。
もし街で黒猫モチーフを見かけたら…
にっこり微笑んで、こうつぶやいてみてください。
「ハッピーハロウィン、黒猫さん!」