ある日、部屋のすみに落ちた紙くずが「カサッ」と音を立てた瞬間、
寝ていたはずの猫がシュッと顔を上げて、すぐにロックオン!
「今の音、気になったにゃ…」
猫と暮らしていると、そんな「音」に反応する瞬間に何度も出会いますよね。
でも、それってなぜ? どんな音が猫の“狩猟本能”をくすぐっているのでしょう?
今回は、猫の心をつかんで離さない
“とっておきの音”の正体に迫ってみましょう!
猫の耳は、実はとっても高性能!
まず知っておきたいのは、猫の耳のすごさ。
人間が聞き取れる周波数は、せいぜい2万Hzくらいですが、
猫はなんと6万4千Hzまで聞こえる!
これは、ネズミが出すような高音をとらえるための進化で、
まさに“音で狩りをする”動物といっても過言ではありません。
だから、私たちが聞き逃すような小さな音にも、
猫はすぐ反応してしまうんです。

「カサッ」「カラッ」「ピピッ」…猫が気になる“音”たち
では、猫が思わずピクッとする“日常の音”って、どんなものがあるのでしょうか?
■ スーパーの袋の「カサカサ音」
レジ袋やビニール袋の音って、猫が大好きな定番。
それは、草むらを歩く獲物の音や、カサつく羽音に似ているからとも言われています。
猫が袋に突進してくるのは、本能が反応してる証拠!
■ カリカリを振る「シャカシャカ音」
この音に反応しない猫はいないんじゃないかというほどの必殺音!
ごはんの時間を告げる音でもありますが、
「何かが動いている!」という期待感も刺激されているんですね。
※ただし、むやみに鳴らしてしまうと、
猫が「食べられると思ったのに…」とストレスを感じることもあるので注意!
■ 小さなおもちゃの「コロコロ音」
ボールが床を転がる音や、転がるペットボトルキャップの音も、
“逃げる獲物”のように感じられるみたいです。
特に、軽くて予測不能な動きをするものほど、
猫の興味はぐんぐん引き寄せられます。
■ 声にならない高音の「電子音」
実は、私たちが聞こえないスマホやテレビの機械音にも、
猫はびっくりしていることがあります。
猫が突然「何かを見つけたような顔」をしたら、
その原因は“聞こえない音”かもしれません。
猫が「追いかけたくなる音」は、“動き”のイメージとセット

音そのものだけでなく、猫は「この音のあとに何が起こるか」を覚えています。
たとえば:
- ボールが転がる音 → 獲物が逃げる
- 冷蔵庫が開く音 → おやつがもらえる
- ドアが閉まる音 → 飼い主が出かける
音と行動がセットになることで、
「これは反応すべき音にゃ!」と学習していくんですね。
飼い主がつくれる、“とっておきの音”とは?
市販のおもちゃもいいけれど、
身近なもので猫が楽しく反応する“音あそび”もできます。
たとえば:
- 丸めた紙をコロコロ転がす
- 段ボールの穴に指を入れてカサカサする
- 布の下に手を忍ばせて“かすかな動き音”を出す
ポイントは、「ちょっと気になるけど、正体がわからない」ということ。
猫の好奇心をくすぐる音が、最強です!

逆に“苦手な音”には気をつけて!
猫が本能で反応する音には、好きな音もあれば苦手な音もあります。
たとえば:
- 掃除機の大きな音
- ドライヤーの風の音
- 金属がぶつかるガチャガチャ音
これらは「びっくり音」に分類され、
ストレスや恐怖を感じさせてしまうこともあります。
遊びの中で音を使うときは、あくまで優しく。
猫の反応をよく見てあげましょう。
まとめ:音は、猫の“感情スイッチ”を押す魔法
猫にとって、音はただの空気の振動ではありません。
それは、「ワクワク」「ドキドキ」「安心」「びっくり」などの感情を呼び起こす、
とっても重要な“合図”なんです。
今日も、あなたの家のどこかで
猫の耳がピクッと動いているかもしれません。
その音、もしかしたら“とっておき”なのかも。

