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床に寝転がる猫

「ほっといてにゃ」— 猫がマイペースを貫く理由を探ってみた

投稿者:もふねこ編集部

猫の食事用マット パウ・マット OMOCHI 猫の食事用マット

猫と暮らしていると、こんなふうに思うことありませんか?
どうしてこの子は、こんなにもマイペースなんだろう?

呼んでも来ないし、甘えてきたと思ったらすぐ離れていくし、
急に走り回ったり、静かにずっと寝ていたり…
でも、その自由気ままな姿がまた、たまらなく可愛いんですよね。

今回は、猫がなぜ“マイペース”なのか
その性質に隠された理由を、猫の本能や進化の視点からひもといてみましょう。

猫の“マイペースさ”は、野生の本能の名残

猫の祖先は、単独で狩りをして生きていた動物です。
犬のように群れで暮らすタイプではなく、「ひとりで生き抜く力」が求められる生き方をしてきました。

このため、猫は自分のリズムをとても大切にします。
獲物がいない時間は体力を温存し、狩るときには集中する。
そんな自己管理能力の高さが、現代の猫にも色濃く残っているんです。

だからこそ、
「遊びたいときにだけ遊ぶ」「眠いときには絶対に動かない」——
それが猫にとって“自然”なことなんですね。

眠りかけてる子猫

「猫の時間」は、人間とはちょっと違う

私たち人間は、時計を見ながら行動する生き物ですが、
猫は「体内時計」と「本能」に従って動いています

たとえば、

  • 明け方に急に走り出す
  • 夜中にひとりでおもちゃで遊ぶ
  • ごはんの時間が少しずれると不機嫌になる

これらの行動は、猫にとっては「ごく普通のこと」。
私たちの都合に合わせてくれるような習性は、そもそも備わっていないのです。

だから「わがまま」「気まぐれ」と感じてしまうかもしれませんが、
猫にとってはむしろ、それが“誠実な生き方”なのかもしれません。

甘えたいときにだけ来る?— それも猫流の信頼の形

マイペースの象徴ともいえるのが、
甘えてきたかと思ったら、すぐどこかに行ってしまう」あの行動。

でもこれ、実は深い信頼のサインでもあります。

猫は本来、警戒心がとても強い動物。
その猫が自ら近づいてくるというのは、
「あなたのことを安心できる存在だと思っている証拠」なんです。

ただし、長時間のベタベタは苦手。
“つかず離れず”の距離感こそが、猫にとって心地よい関係なんですね。

笑顔でこちらを見つめる猫

「かまってほしい」ときもあるけど、自分のペースで

猫の中にも、甘えん坊な性格の子もいれば、独立心が強い子もいます。
でもどんな子でも、「いまは触ってほしくないな〜」というタイミングがあるんです。

撫でられていたのに突然「シャッ」と手をはらったり、
気持ちよさそうだったのに急に立ち去ったり…。

これは決して「気まぐれ」ではなく、
「これ以上は自分のリズムが乱れる」と感じているから。
猫はとっても繊細で、自分の心と身体に正直な生き物
なんです。

ストレスを避けるためにも、マイペースは必要

猫はストレスにとても弱い動物です。
知らない人や大きな音、生活リズムの乱れは、
体調不良や行動異常の原因になることもあります。

そのため、自分のペースで安心できる環境を保つことは、
猫の健康にとってもとても大切。

たとえば、

  • 落ち着ける場所を用意する(お気に入りのベッドや段ボール)
  • 無理に構わない(抱っこを嫌がったらすぐやめる)
  • 決まった時間にごはんやトイレ掃除をする

など、“猫の自由”を尊重する暮らし方が、猫の心を安定させてくれます。

へそ天で寝転がる猫

飼い主との信頼関係も“ゆるやか”に育てる

猫は、飼い主との距離感をじっくり見極めながら近づいてきます。
最初は遠くから見ているだけだった子が、
ある日ふと膝の上に乗ってくることもありますよね。

このとき、無理に構おうとせず、「好きなときに、好きなだけ」の姿勢で接することが、
猫との絆を深めるカギになります。

猫にとっての「信頼」は、
“そばにいなくても安心できる”という感覚なのかもしれません。

まとめ:マイペースは“猫らしさ”の象徴

猫がマイペースなのは、
わがままだからでも、気まぐれだからでもありません。

それは、野生の本能を残しつつ、繊細に生きる知恵であり、
自分の心と身体を守るための、生き方そのものなんです。

だからこそ、猫と暮らす私たちも、
「もっとこうしてほしい」ではなく、
「この子はどうしたいのかな?」と寄り添う気持ちを持てたら素敵ですね。

今日も、隣でのんびり寝ているその子のペースに合わせて、
ゆったりとした時間を楽しんでいきましょう。