「えっ、その毛どうなってるの?」
はじめて見ると、つい二度見してしまう猫がいます。
それが、くるくるの被毛をまとったラパーマです。
ふわっと軽く、やわらかく、まるで“天然パーマ”のような質感。
でもこの被毛、ただ珍しいだけではありません。そこには遺伝子レベルのちゃんとした理由があるのです。
今日は、ラパーマのくるくる被毛のヒミツを、やさしく紐解いていきましょう。
ラパーマってどんな猫?

ラパーマは、1980年代にアメリカ・オレゴン州で誕生した比較的新しい猫種です。
もともとは農場で生まれた1匹の巻き毛の子猫がはじまりでした。
その特徴的な被毛が自然突然変異によるものであることがわかり、繁殖が進められて現在の猫種として確立されました。
ポイントはここです。
- 被毛のカールは自然突然変異による優性遺伝
- 短毛タイプと長毛タイプの両方が存在する
- ひげ(ウィスカー)までカールしている個体もいる
つまりこの“天然パーマ”、本当に遺伝的なものなのです。
くるくる被毛の正体とは?
ラパーマの最大の特徴は、やはりその被毛構造です。
一般的な猫の毛は、比較的まっすぐに生えます。
しかしラパーマは、毛の軸の形状や毛包の構造が異なり、毛がゆるやかにカールしながら伸びていくのです。
カールの強さは個体差があります。
- しっかりリング状になるタイプ
- ゆるく波打つタイプ
- 体の部位によってカールの強さが違うタイプ
さらに面白いのが、子猫の時期の変化です。
子猫のころは直毛?それとも巻き毛?
実はラパーマの子猫は、
- 生まれたときから巻き毛の子
- 一度直毛になり、その後カールが出てくる子
- 一時的に脱毛してから巻き毛になる子
といった成長パターンがあります。
これはラパーマ特有の被毛発達の特徴で、成長の過程で毛質が変化することがあるのです。
「うちの子、カール消えちゃった…?」と焦る必要はありません。
成長とともに再びくるくるが戻るケースもあります。
抜け毛は少ない?アレルギーは?

巻き毛と聞くと、よくある質問がこちら。
「抜け毛は少ないの?」
「アレルギーでも飼える?」
ラパーマはアンダーコートが少なめの個体も多く、比較的抜け毛は少ない傾向にあります。
ただし「抜け毛ゼロ」ではありません。
また、猫アレルギーの原因は主に唾液由来のタンパク質(Fel d 1)であり、被毛の巻き毛とは直接関係しません。
つまり、
- 抜け毛は比較的少なめ
- 低アレルゲン種と断定はできない
というのが正確な理解です。
お手入れは楽?それとも大変?
見た目から「絡まりそう」と思われがちですが、実はそこまで神経質になる必要はありません。
ラパーマの被毛は、
- 軽くてふんわり
- 密度はあるが重くない
- もつれにくい個体が多い
という特徴があります。
ブラッシングは週に1~2回程度が目安。
やりすぎるとカールが伸びてしまうこともあるため、“整える程度”がちょうどいいのです。
また、被毛を保つために強いドライヤーで引っ張りながら乾かすのは避けたほうがよいでしょう。
自然乾燥気味のほうがカールがきれいに出る傾向があります。
性格は?見た目とのギャップはある?
くるくる被毛に目がいきがちですが、ラパーマは性格も魅力的です。
- 人懐っこい
- 甘えん坊傾向
- 遊び好き
- 家族との距離が近い
活発さと穏やかさのバランスがよく、家庭猫として適応しやすい猫種とされています。
見た目は個性的ですが、中身はとても“家庭向き”。
このギャップも人気の理由のひとつです。

くるくる被毛は寒さに強い?
巻き毛=防寒性が高い、と思いがちですが、実際は個体差があります。
アンダーコートが少なめの個体もいるため、寒冷地では室温管理が重要です。
被毛だけで体温調節が完璧にできるわけではありません。
特に冬場は、
- 室温20〜23度を目安に
- 暖かい寝床を用意
- 冷たい床対策をする
といった配慮が安心です。
ラパーマのくるくるは、偶然から生まれた宝物
ラパーマの巻き毛は、人工的に作られたものではなく、自然突然変異から始まった特徴です。
そこから繁殖計画を経て、現在の猫種として安定しました。
珍しいだけではなく、
- 遺伝的背景が明確
- 健康面も比較的安定
- 性格も家庭向き
というバランスの取れた猫種です。
くるくるの被毛は、ただの“見た目のインパクト”ではありません。
そこにはちゃんと理由があり、歴史があり、体のしくみがあるのです。
次にラパーマを見かけたら、ぜひこう思ってみてください。
「その毛、ほんとに天然パーマなんだね。」
くるくるの奥にあるヒミツを知ると、
その姿が、ちょっと誇らしく見えてくるかもしれません。

