霧がかった朝、ふと目にした一匹の猫。そのシルバーブルーの毛並みに、思わず見とれてしまった…そんな幻想的な出会いが似合う猫、それが「コラット」です。
今回は、まるで妖精のような美しさと、心をギュッと掴むような優しさを持つ猫、コラットの魅力をたっぷりご紹介します。
タイからやってきた“幸運の猫”
コラットのふるさとは、東南アジアの国・タイ。
その歴史はとても古く、「スィー・サワット(Si-Sawat)」という名前で古文書にも登場します。
この猫、実はただの猫ではありません。タイでは「幸運を運ぶ猫」として大切にされてきた存在。
結婚式の贈り物として使われたり、神聖な儀式にも登場することがあるんです。
“その猫が家に来ると、幸せが舞い込む”
…そんなふうに言われているのですから、まさに縁起物にゃ!
まばゆい“シルバーブルー”の正体
コラットの特徴といえば、なんといってもあの神秘的な被毛。
一見するとグレーですが、よく見ると、毛の先端がキラリと銀色に輝いているんです。
この輝きが、まるで霧の中でふんわり光をまとったような印象を与えてくれます。
- 毛はシングルコートで、密度はそれほど高くありませんが、とてもなめらか。
- 一本一本が根元は濃いブルーグレー、毛先がシルバーに輝くというグラデーション構造。
これが「シルバーブルー」と呼ばれる所以です。
おひさまの光の下ではふわっと白銀、陰影のある室内では落ち着いた青灰色。
どんな環境でも、コラットはまるで絵画のように美しい存在感を放ちます。
その瞳、ずっと見ていたくなる…

コラットのもう一つの魅力は、大きくて澄んだグリーンの瞳。
正確には「エメラルドグリーン」と表現されるこの目は、子猫の頃はアンバー(琥珀色)ですが、成長するにつれて徐々にグリーンに変わっていきます。
シルバーブルーの毛並み × エメラルドグリーンの瞳
この組み合わせが、まさに“妖精感”を引き立てているんですね。
おとなしくて、でも芯がある性格
見た目はおしとやか…でもコラットはただの気弱な猫ではありません!
- 基本はおっとり、飼い主さんにべったり甘える甘えん坊タイプ
- でも、知らない人や突然の音には敏感で、警戒心もある
- わがままというより、“自分の意志がしっかりある”タイプ
遊び好きな面もあり、猫じゃらしを出すと目を輝かせて飛びついてくることも。
でも、しつこく構われすぎると「もういいにゃ…」とそっと距離を置く。その“マイペースさ”がまた魅力なのです。
コラットに合うおうちって?
コラットは静かな環境を好む傾向があります。
たとえば、騒がしいパーティーや来客が多いおうちよりは、穏やかな家庭のほうが落ち着くタイプです。
また、とても賢く、人の感情に敏感な猫なので、愛情を注げば注ぐほど信頼関係が深まるのもポイント。
- 一人暮らしでも、しっかり向き合えるなら相性◎
- ファミリーでも、静かに寄り添ってくれるパートナーにぴったり
“猫との絆を大切にしたい人”には、コラットは最高のパートナーになってくれるはずです。
気になる健康面とお手入れ

コラットは比較的健康で、長寿な猫種といわれています。
ただし、ごくまれに遺伝性の病気(ギャングリオシドーシス)が見られるため、信頼できるブリーダーさんから迎えることが大切です。
被毛のお手入れはシンプル!
- 週1〜2回、軽くブラッシングするだけでOK
- シングルコートなので毛玉もできにくく、お掃除もラク
- ただし、静電気がたまりやすい季節は加湿もおすすめ
日本ではレアな存在!でもファンは多い
実はコラット、日本ではまだまだ見かける機会が少ない猫種です。
ブリーダーの数も限られており、ペットショップではほとんど出会えません。
それでも、SNSではこんな声が…
- 「シンプルだけど上品、飽きがこない美しさ!」
- 「うちの子、来てからずっと幸せ続きかも…?」
- 「抱っこするとふわっと香る“晴れた日に干した毛布”みたいな匂いが好き」
この魅力、一度知ってしまったらもう虜になること間違いなしです。
まとめ:コラットは“目に見える幸せのかたち”
コラットは、見た目の美しさ、性格の奥ゆかしさ、そして絆の深さが絶妙に調和した、まるで“幸せのかたち”のような猫。
見れば見るほど惹かれて、触れ合えば触れ合うほど愛おしくなる
—そんな不思議な魅力をまとった存在です。
もしあなたが、
「派手じゃなくても、静かに寄り添ってくれる猫が好き」
「唯一無二の存在に出会いたい」
そう思っているなら、コラットはまさにぴったりの猫かもしれません。
まるで霧の中の妖精のようなコラット。
その魅力に、あなたもそっと包まれてみませんか?

