甘噛み、それは猫からのサイン?
猫と暮らしていると、ふとした瞬間に「ガブッ」と軽く噛まれることがありますよね。
爪を立てるわけでもなく、本気で痛いわけでもない。けれど、何度も続くと「これって大丈夫?」と心配になってしまうもの。
この“甘噛み”には、ちゃんと理由があります。
それを正しく理解すれば、無理に叱ったりせずにやめさせることも可能です。
この記事では、猫が甘噛みする理由と、やさしく、そして確実に甘噛みを減らす方法をご紹介します。
甘噛みの6つの主な理由
1. 愛情表現としての甘噛み
人間でいう“ハグ”や“キス”のように、猫も甘噛みで愛情を伝えてくることがあります。
とくに、飼い主さんの手をゆっくりと噛むような動作は、信頼の証。
「この人は安心できる」「遊んでほしいな」など、ポジティブな感情を持っている時に甘噛みすることが多いのです。
2. 遊びたい・かまってほしい
退屈している猫は、ちょっかいの一環として噛むことがあります。
このときはしっぽをピンと立てていたり、目がキラキラしていたりと、遊びモード全開。
子猫時代に兄弟とじゃれ合う中で覚えた“遊び噛み”が残っていることも多く、大人になっても続く場合があります。

3. 興奮しすぎて噛んでしまう
中には、遊びが楽しくてつい“興奮しすぎて”甘噛みしてしまう子もいます。
これは、猫の狩猟本能が刺激されたときの“スイッチが入った状態”とも言えます。
とくに、
- 動きの速いおもちゃで遊んでいるとき
- 手や足をおもちゃのように動かしたとき
- 長時間遊び続けているとき
などに、テンションが最高潮になり、つい「ガブッ!」としてしまうのです。
このタイプの甘噛みを防ぐには、
- 遊び時間は10分程度に区切る
- 手足を使わず、おもちゃを介して遊ぶ
- テンションが上がりすぎたら一度おもちゃを隠して休憩を入れる
といった工夫が効果的です。
「楽しい」の延長にある甘噛みは、怒るのではなく“遊び方の工夫”で減らしていくのが正解です。
4. ストレスや不満が溜まっている
撫でていたら急に「ガブッ」…そんなときは撫で方や場所が不快だったのかも。
- 長時間触りすぎた
- しっぽやお腹など苦手な場所に触った
- 音や来客などで猫が緊張していた
こういったストレスのサインとして、軽く噛んで「やめてほしい」と伝えている可能性もあります。
5. 歯がムズムズしている(特に子猫)
子猫は乳歯から永久歯に生え変わる時期(生後3〜6ヶ月頃)に、口の違和感を和らげるために何でも噛む傾向があります。
この時期の甘噛みは成長の一環でもあるため、あまり過敏にならず「噛んでいいもの」を用意してあげるのが◎。
6. 病気や痛みがある
頻繁に噛むようになった、攻撃的な甘噛みが続く…そんなときは、身体に違和感があるサインかもしれません。
- 口内炎や歯周病
- 関節や内臓の痛み
- 皮膚の炎症
など、噛むことで不快感を伝えているケースもあります。
普段と違う甘噛みが続く場合は、一度動物病院でのチェックをおすすめします。
甘噛みをやめさせるための5つのステップ

1. 過剰に反応しない
噛まれたときに「痛い!」「やめて!」と大きな声や動作で反応してしまうと、猫にとっては“楽しいリアクション”。
かまってもらえると思って、かえって噛む頻度が増えることもあります。
静かに手を引き、目を合わせずに無反応を貫くのが基本です。
2. 代替アイテムを与える
「噛むこと」自体が悪いのではありません。
大切なのは“噛んでいいもの”を用意すること。
- 噛み心地のよい猫用おもちゃ
- 布製のぬいぐるみ
- 歯磨き効果のあるおやつ
など、エネルギーを発散できるアイテムを日常に取り入れると、手への甘噛みが自然と減っていきます。
3. 適切なタイミングで遊ぶ
猫が甘噛みしてくるのは、「遊びたい」サインであることも多いです。
忙しくてつい構えない日もあると思いますが、1日10分でもOK。
ひも状のおもちゃなどで一緒に遊ぶ時間をつくることが、甘噛みの抑止にもつながります。
4. しつける時は「低い声で短く」
猫が噛んできたら、「ダメ」「いけない」などの短い言葉を低い声で伝えるのが効果的。
猫は「言葉の意味」ではなく「トーン」で学習します。
高い声や長い説教は、逆に混乱させてしまうのでNGです。
5. 信頼関係を壊さないように注意する
やめさせたいからといって、強く叱る・無理に口を押さえる・叩くなどの行為は絶対に避けましょう。
猫にとって「恐怖の存在」になってしまうと、信頼関係が崩れてしまいます。
やさしく・根気よく・猫の気持ちを尊重しながら対応することが、もっとも大切です。
やめさせることが目的じゃない。「気持ちをくむ」ことが第一歩

甘噛みは、猫からの“メッセージ”です。
それが愛情なのか、ストレスなのか、病気のサインなのか…
しっかり受け止めてあげることで、猫との関係はより深まっていきます。
やめさせることだけが正解ではありません。
大切なのは「なぜ噛んだのか?」に目を向け、猫の心の声をくみ取ってあげること。
まとめ
- 猫の甘噛みには「愛情表現」「遊びたい」「興奮」「ストレス」など様々な理由がある
- 過剰反応せず、噛んでいいものや遊びの時間を用意することで軽減できる
- 猫の“伝えたい気持ち”に気づくことが、信頼関係を深める鍵
ちょっと痛いけど、なんだか可愛い…
そんな猫の甘噛み。
今日からは、その奥にある気持ちに寄り添ってみませんか?