猫と暮らしていると、ある日ふと気づく独特な耳の形――ピンと外側に反って、まるでイカのように見える“イカ耳”。一見するとちょっとご機嫌ななめにも見えるこの表情、実は猫の感情があらわれている大切なサインなのです。
今回は、猫の“イカ耳”が意味する本当の気持ちや、イカ耳を見かけたときの接し方について、猫好きさんならぜひ知っておきたい情報をわかりやすくまとめてお届けします。
イカ耳ってどんな状態?

「イカ耳」とは、猫の耳が外側かつ後ろに向いている状態のこと。上から見ると、まるでイカのヒレのように見えるため、そう呼ばれるようになりました。
この耳の角度、実は猫の“気持ちメーター”のようなもので、猫が何を感じているのかを如実に物語っています。
なぜ猫はイカ耳になるの?
猫がイカ耳になる理由は、主に以下の4つに分類されます。
1. 警戒しているとき
「この状況、ちょっと怪しいぞ…」
そんなとき、猫の耳は後ろへ向き、周囲の音をより広くキャッチしようとします。たとえば、来客や掃除機の音など、ちょっとした環境の変化に敏感に反応してイカ耳になることがあります。
2. 怒っている・不快を感じている
猫が何かに怒っていたり、嫌な思いをしているときにもイカ耳になります。これは、攻撃を受けないように耳を保護する防御反応とも言われています。
たとえば…
- 無理に抱っこされたとき
- 爪切り中
- 他の動物とケンカしそうなとき
このような場面でイカ耳+「シャーッ」と威嚇の声が出ていたら、かなり本気のサイン。すぐにその場から離して落ち着かせてあげましょう。
3. 集中しているとき

おもちゃを狙っているとき、背後から音がしたときなど、猫が何かに集中しているときもイカ耳になります。
つまり、「五感フル稼働中」のサインでもあるのです。
このときは、決して怒っているわけではなく、むしろ遊びに夢中になっている証拠。一緒に遊んであげるチャンスでもあります。
4. 不安やストレスを感じているとき
病院やキャリーケースの中など、猫にとってストレスフルな場所では、しばしばイカ耳になります。
これは、「早くこの場を終わらせてほしい…」という無言の訴え。
無理に声をかけたり触ったりせず、そっとしておくのが正解です。
イカ耳をしているときの正しい接し方

猫の耳がイカ耳になっているとき、飼い主としてどう接するべきなのでしょうか?
● 観察を優先する
まずは猫の表情・しっぽ・体の緊張具合を観察しましょう。
「警戒」や「怒り」なのか、「集中」なのかで対応が変わります。
● むやみに触らない
イカ耳は基本的に“今はそっとしておいて”という合図。不用意に触れるとストレスを与え、信頼関係が崩れてしまうこともあります。
● 環境を整える
ストレスが原因でイカ耳になっている場合は、静かな場所に移動させる・照明を落とす・音を小さくするなど、猫が安心できる環境を整えてあげると落ち着きます。
写真映えする!? イカ耳の魅力とは

「イカ耳=ネガティブな感情」と思われがちですが、実は写真映えする愛らしい表情でもあるのです。
特に横顔や後ろ姿から撮ると、耳の角度がユニークで、“怒ってるのにかわいい”絶妙なバランスにキュンとする人も多いです。
SNSでも「#イカ耳」で検索すると、たくさんの猫写真がヒットします。
あなたの愛猫も、もしかするとフォトジェニックな“イカ耳モデル”かも?
まとめ:イカ耳は猫からのメッセージ
猫の耳は、言葉を話せない彼らの大切な「コミュニケーションツール」です。
とくにイカ耳は、不安・警戒・集中・怒りといった複雑な感情のサインであり、「今の気持ちをわかってほしい」という無言の訴えとも言えます。
猫の耳の動きに注目するだけで、日々のコミュニケーションがぐっと深まります。
イカ耳を見かけたら、愛猫の気持ちに寄り添ってあげてくださいね。