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日本昔話に出てくる猫

『猫は語り部?それとも導き手?』— 日本の昔話で活躍する猫の“本当の姿”

投稿者:もふねこ編集部

猫の食事用マット パウ・マット OMOCHI 猫の食事用マット

ふだん、わたしたちのすぐそばにいる猫たち。
そのしなやかな体とミステリアスな目、どこか人間の心を見透かしているようなまなざしは、古くから物語の中でも特別な存在として描かれてきました。

では、日本の昔話に登場する「猫」は、どんな役割を担ってきたのでしょう?
今回は、そんな“にゃんこたち”の物語上での立ち位置や、込められた意味を探ってみましょう。

昔話に猫が登場するワケ

昔話に登場する猫

まず注目したいのは、「猫」は昔から人々の生活に密接な動物だったということ。
農家ではネズミ退治の功労者として、また商家では福を呼ぶ存在として、あらゆる場面で重宝されてきました。

その存在感が、やがて語り継がれる昔話や民話のなかにも自然と入り込んでいったのです。

猫は「語り部」でもあり「導き手」でもある?

物語のなかの猫たちを見てみると、あるときは知恵ある案内人として、またあるときは主人公の心の鏡のような存在として登場します。

たとえば、こんな役割があります:

  • 道に迷った人間を導く猫
  • 不思議な力で人を救う猫
  • 正体をあらわす“変化(へんげ)”の存在として登場する猫
  • ある種の“予兆”を伝える存在

つまり、人と異界(あの世・神仏・妖怪)をつなぐ存在として描かれることも多いのです。

実在する昔話からみる「猫の役目」

いくつかの有名な話を紹介しましょう。

◆『猫の恩返し』系のお話(民話)

病気で倒れていた猫を助けた男性のもとに、のちに美女に姿を変えた猫が恩返しに訪れるというパターン。
これは人情と報恩の物語として、多くの地域にバリエーションがあります。

猫はここで「語り部」ではなく、物語の軸となる“行動者”であり、試練をくぐり抜ける鍵となります。

◆『猫また』に関する話

年老いた猫が「猫また」へと変化し、時に恐れられたり、時に助けてくれたりします。
この話型では、猫は「時間」や「命」の象徴でもあり、妖(あやかし)という“別の存在”との境界線の上を歩く存在として語られます。

猫が人間の知らない領域のことを“知っているように見える”という印象、あなたも感じたことがありませんか?

◆ 『猫が火事を知らせる』話

昔話で火事を知らせる猫

昔話のなかには、「猫が火事の前にそわそわしたり、特別な行動をとることで人間に危機を知らせる」といった話も。
こうしたエピソードでは、猫はまるで“未来の語り部”のような役割を果たしています。

ただの偶然?それとも鋭い第六感?
人々はそこに、“猫は人間よりも深い何かを感じとる存在”というイメージを重ねていたのです。

昔話のなかの猫と「縁起」の関係

日本では、「招き猫」に代表されるように、猫=縁起のいい動物として長く親しまれてきました。

とくに黒猫は、欧米では不吉な存在とされる一方、日本では災厄を祓う存在として描かれることもあります。

このように、昔話や民間伝承の中でも、猫は“福をもたらすシンボル”として描かれることが多いのです。

猫が「導き手」となる理由とは?

なぜ昔話の中で、猫は“ただのペット”以上の存在として描かれてきたのでしょう?

それには、猫の行動の予測不能さ、静かさ、そして夜行性といった特性が関係していると言われています。
人間には見えないものを見ているようなその仕草に、神秘性や超常性を感じる人々が、物語に意味を託したのでしょう。

また、猫が近くにいながら「語らない」という点も大きいかもしれません。
話さないけれど、何かを伝えてくる。そんな存在だからこそ、“語り部”にも“導き手”にもなれるのです。

昔話に見る「猫の二面性」

昔話では、猫は時に人間の味方として、時にあやかしとして描かれます。

その背景には、「猫は人に近くて遠い」そんな存在感があったからこそ。
善と悪、昼と夜、現実と夢――そのどちらにも足をかけるような、猫ならではの魅力が、昔話の中で際立っているのです。

昔話に出てくるでかい猫

まとめ:いまも昔も「猫」は語りつづけている

日本の昔話に登場する猫たちは、ただ可愛いだけの存在ではありません
時に人を助け、時に不思議な世界へと誘い、静かに大切なことを伝える“語り部”でもあり、“導き手”でもある存在でした。

現代の私たちが猫と暮らしている日常のなかにも、
ふとした瞬間に、そうした“物語の名残”を感じることがあるかもしれません。

「この子は、いま何を見てるんだろう?」
そんなふうに思ったとき、もしかしたら――
昔話の中の猫たちが、そっと教えてくれているのかもしれませんね。