猫に名前を呼んだら、「にゃっ」とかわいく返事してくれた──そんな瞬間に、心がふっとほどけたことはありませんか?
でも実は、「うちの子、まったく返事しないんです…」という飼い主さんも少なくありません。
本記事では、猫が“お返事する子”に育つためのコツを、猫の性格や習性を踏まえながら、やさしくご紹介します。
猫はそもそも返事をする動物なの?
犬と違って猫は、人の指示を待つタイプではなく、自分のペースで動く生きものです。
だからこそ、「呼ばれたから返事をする」という行動には、少しだけ練習と信頼関係が必要です。
実は、猫も飼い主の声のトーンや語りかけのパターンを覚えていて、「あ、自分のことを呼んでいるな」と感じていることが多いのです。
つまり、“返事をしない”のではなく、“返事する必要を感じていない”だけ。
この気持ちのハードルを乗り越えていくために、次のような工夫が効果的です。
コツ①:名前を呼ぶときは、必ず“いいこと”とセットにする

猫の記憶はとても優れていて、「名前=嫌なこと(例:病院、爪切り、シャンプー)」という経験を重ねると、名前を呼ばれる=無視する方がいいと覚えてしまいます。
逆に、「名前を呼ばれる=嬉しいこと(おやつ・遊び・ナデナデ)」という経験が積み重なると、返事をすることが自分の得になると理解してくれます。
たとえば、
- ごはん前に「○○ちゃん!」と呼んでからお皿を置く
- お気に入りのじゃらしで遊ぶ直前に名前を呼ぶ
- ナデナデのタイミングで優しく名前を繰り返す
このように、ポジティブな体験と名前呼びをリンクさせることが鍵です。
コツ②:呼び方はいつも同じリズムとトーンで
猫は言葉の内容よりも、音のパターンや感情のトーンに敏感です。
名前の呼び方がバラバラだと、「今日はなんだか違う人みたい…」と警戒されてしまうことも。
たとえば、
- 「まーるちゃん!」(高めの声でリズミカルに)
- 「タマ〜〜」(やさしく引きのばすように)
このように、一貫した音の高さや呼び方で呼ぶと、猫は「これが自分に向けた声だ」と安心できます。
また、驚かせたり叱ったりするような声ではなく、優しく語りかけるような声を心がけましょう。
コツ③:すぐに来なくても、返事しなくても怒らない
猫はマイペースです。たとえ呼んでも来なかったり、返事がなくても、それはあなたのことが嫌いなわけではありません。
むしろ、毎回の反応をジャッジされると、呼ばれること自体がストレスになってしまいます。
「今は気が乗らなかっただけだね」と受け入れ、“返事したくなる空気感”をつくることが大切です。
猫の返事は、しつけではなく“信頼の副産物”。
だからこそ、「返事が返ってきたらラッキー♪」くらいの気持ちでいるのが、猫にとっても心地よいのです。

コツ④:返事ができたときは、すぐに褒める&ごほうび!
呼びかけに「にゃっ」と返ってきたら、それはすばらしいコミュニケーションの第一歩です。
その瞬間に、
- 「わ〜お返事してくれたね!」と目を見て笑顔で声をかける
- おやつやおもちゃをさっと差し出す
- トントンと撫でてあげる
など、ポジティブなリアクションを“即座に返す”ことが重要です。
少し大げさなくらいに喜んであげると、猫も「返事=いいことが起きる」と学んでくれます。
コツ⑤:甘えん坊な子ほど返事しやすい傾向がある
すべての猫が返事を覚えるわけではありませんが、性格や気質によって反応のしやすさには差があります。
とくに、
- 飼い主への愛着が強い子
- よく鳴いてコミュニケーションをとるタイプ
- 寂しがり屋な性格
こういった子たちは、名前呼びに対しても反応が返りやすい傾向があります。
逆に、
- とてもクールな性格
- ひとりの時間を好むタイプ
こういった猫の場合は、声をかけても無反応なのが“普通”だったりします。
それでも、「名前=安心できる合図」として記憶してくれていれば、それで十分です。
コツ⑥:興奮状態やお昼寝中はスルーされるのが自然
「遊んでいるときに名前を呼んだら、むしろ無視された…」
そんな経験がある方も多いのではないでしょうか?
実はこれ、猫にとってはごく自然な反応。
猫は遊びに夢中になると、名前を聞き取っても“今はそれどころじゃない”とスルーします。
また、熟睡中に名前を呼んでも、「ふにゃ…」と目だけ動かしてまた寝るのはよくあることです。
タイミングによって反応が違うのは、猫の個性でもあり本能的な行動だと受け止めてくださいね。
コツ⑦:遊びの途中で呼びかけて、ちょっと休憩の合図に
遊び中の甘噛みが強くなりすぎて困っているご家庭では、名前呼びを「いったんクールダウンのサイン」として使うのもおすすめです。
たとえば、じゃらしで遊んでいて、ちょっと興奮しすぎて甘噛みが強くなってきたとき。
そのタイミングで「○○ちゃん、おしまいね〜」とやさしく声をかけてみましょう。
繰り返すうちに、名前呼び=遊びの終わりの合図と理解し、噛みを抑える行動につながっていくことがあります。

まとめ:返事してくれる猫は、“信頼”が育った証
猫が返事してくれるのは、「自分のことを大切に思ってくれている」と感じているから。
それは、信頼関係がしっかり築けている何よりの証です。
今日からぜひ、名前を呼ぶたびに、やさしい気持ちを込めてみてください。
そして、返事が返ってきたら──その小さな「にゃっ」に、うんと喜んであげましょう。
その一言が、あなたと猫の暮らしをもっとあたたかいものにしてくれますよ。