猫と月——このふたつには、なぜか不思議とロマンを感じてしまいますよね。
夜に光る猫の瞳を見たとき、「あれ?月のよう…」と思ったことがある方も多いのでは?
今回は、そんな猫の目と月の不思議な関係について、科学的な視点からも、神話や言い伝えからも、楽しくひも解いていきます。
月のように変化する、猫の瞳のひみつ
まず注目したいのは、猫の瞳孔(どうこう)の変化です。
猫の目をじーっと見てみると、明るいときは細いスリット状に、暗いときはまんまるになるのがわかります。
この仕組みは、光の量を調整するためのもの。
猫は夜行性の動物なので、暗い場所でもよく見えるように、瞳孔をぐっと開いて光をたくさん取り込むのです。
つまり、昼と夜でその表情がガラリと変わる猫の目は、満ち欠けする月のよう——まさに「月を映す瞳」なのです!
猫の目が光る理由は「タペタム・ルシダム」
夜の暗がりで猫の目がピカーッと光ること、ありませんか?
あれはホラーではなく(笑)、「タペタム・ルシダム」という構造のおかげなんです。
これは目の奥にある反射板のような膜で、わずかな光を反射させて視界を明るくするという、すごい仕組み。
まるで月が太陽の光を反射して輝くように、猫の瞳も光を映しているんですね。
このため、「猫の目は月のように光る」という表現がぴったりくるのです。

古代から続く“猫と月”の伝説
猫と月の神秘的なつながりは、世界各地の神話や伝承にも登場します。
たとえば古代エジプトでは、猫は月の女神「バステト」の象徴とされ、大切に扱われていました。
日本でも、「夜を司る存在」「闇を歩く神秘の生き物」として、猫は月や夜と結びつけられてきた歴史があります。
また、「猫は満月の夜に何かを感じ取っている」と信じられていたことも。
実際に、満月の夜に猫がソワソワしたり、活発になる様子を見たことがある飼い主さんもいるのではないでしょうか?
月の満ち欠けと猫の行動、関係あるの?
「満月の夜、うちの猫がやたらテンション高いんだけど…」
こんな声、SNSでもちらほら見かけます。
これは単なる偶然?それとも本当に月の影響?
実は、月の引力は地球の生き物すべてに、少なからず影響を与えているとも言われています。
人間でも「満月の日は眠りが浅い」と感じる人がいるように、猫も何らかの影響を受けている可能性はゼロではないのです。
ただし科学的には「明確な根拠は不明」というのが現在のところ。
でも、そんなミステリアスなところも、猫らしい魅力ですよね。

じっと見つめられると、吸い込まれそうになる理由
猫の目って、じーっと見ていると不思議な気持ちになりませんか?
神秘的で、どこか別世界につながっているような…。
これは単に見た目だけでなく、人間の感情を読み取る鋭い観察力を持っているからかもしれません。
猫は、人の表情や声のトーンを敏感に察知する生き物。
まるで月のように、あなたの心を静かに照らしてくれているのかもしれませんね。
まとめ:猫の瞳に、今夜も月が宿る
猫の目を見つめていると、どこか遠い月を見ているような気持ちになる——
それはきっと、光を映すしくみや、夜行性の本能、そして古くからの神秘的なイメージが重なっているから。
「猫の瞳は月を映す」という言葉には、科学と神話がとけ合うような不思議なロマンがつまっています。
今夜、もし猫と過ごす時間があれば、
そっとその瞳をのぞいてみてください。そこにはきっと、あなただけの月が輝いていることでしょう。