夜中にふと目を覚ますと、猫が枕元に…
「ねぇ、起きて?」と言わんばかりに鳴いたり、トントンと前足で触れてきたり。
そんな猫の“夜間活動”に悩まされている飼い主さん、意外と多いのではないでしょうか?
でも、その行動には猫なりのちゃんとした理由があるんです。
今回は、猫が夜中に飼い主さんを起こしにくる理由と、その対処法、そして猫とよりよく暮らすためのヒントをご紹介します。

猫が夜中に飼い主さんを起こすのは「構ってほしい」からだけじゃない
「夜中に猫に起こされた」という話をすると、「甘えん坊でかわいいね」と言われがちですが、理由はひとつではありません。
実は猫のその行動には、いくつかの“パターン”があるんです。
1. お腹がすいたから
もっとも多いのがこのパターン。
「ごはんまだ?」「小腹すいちゃった」という気持ちで、飼い主さんを起こしてくることがあります。
猫は一度にたくさん食べず、少量ずつ何度も食べたいタイプ。
特にドライフード中心の子は、胃が空っぽになると空腹を強く感じやすく、夜中でも催促してくることがあるんです。
対策のヒント:
タイマー付きの自動給餌器を使えば、飼い主さんが寝ていても定時でごはんが出せます。
それだけで、起こされる回数がぐんと減ることも。
2. 遊び足りなくてエネルギーが余っている
日中、ほとんど寝てばかりだった猫は、夜になると目がランラン。
「運動したい!」「退屈!」という気持ちが爆発し、“飼い主さんを起こすことで遊んでもらおう”とするケースも。
特に一匹飼いの子や、飼い主さんが忙しくて構う時間が少なかった日は、夜中に“爆発”しがちです。
対策のヒント:
寝る前に10〜15分でもいいので、本気のじゃらしタイムを作ってみてください。
飼い主さんが先に「体力を使わせる」ことで、夜中のアピールが減る可能性があります。
3. 飼い主さんのことが心配だった?
ちょっと驚くかもしれませんが、猫は飼い主さんの異変を敏感に察知する生き物。
寝苦しそうだったり、うなされていたり、咳をしていたりすると、
「大丈夫?」と見に来ることもあるんです。
実際、「体調不良のときに猫が起こしてくれた」という声は、SNSなどでもちらほら。
つまり、起こす理由が“愛”ということもあるんです。
4. 外の音や光に反応して興奮した
猫はもともと夜行性のハンター。
夜中の物音、窓の外の光、鳥の羽音、風で揺れるカーテン――
そうした刺激に反応して目が覚め、テンションが上がり、飼い主さんを巻き込もうとすることも。
対策のヒント:
カーテンを厚手に変えたり、遮音性のある環境を整えるだけでも、興奮のきっかけを減らすことができます。
起こされたとき、どう対応するのがベスト?

「無視」が基本。でも、愛情は忘れずに。
夜中に起こされたとき、すぐに構ってしまうと“成功体験”になってしまいます。
つまり、「起こせば反応してもらえる」と学習してしまうのです。
この場合のベストな対応は…
- 静かに目を閉じる
- 声を出さず、起き上がらない
- 触らない、話しかけない
これを一貫して続けていくことで、
「夜は構ってもらえない」と猫もだんだん学んでいきます。
ただし、日中にたっぷりスキンシップを取ってあげることは忘れずに。
日中に愛情を満たしてあげることで、夜の寂しさは減っていくのです。
夜中の“猫アラーム”をやめてもらうための工夫
1. 寝る前のルーティンを作る
- 夜ごはん→
- じゃらしタイム→
- リラックスタイム(なでなで)→
- ベッドへ
というように、毎晩同じ流れを作ってあげると、猫も安心して「寝るモード」に入りやすくなります。
2. 安心できる寝場所を用意する
飼い主さんのベッドで一緒に寝たい子もいれば、少し離れた場所で寝たい子もいます。
段ボールベッドや猫用クッションなど、猫が安心してこもれる場所をいくつか用意してあげましょう。
3. 昼間の過ごし方を見直す
もし日中にずっと寝てばかりだったら、
おもちゃやキャットタワーなどで、昼間にも活動のチャンスを作るのがおすすめです。
日中に適度な刺激があると、夜は眠くなります。
猫も人間と同じで、昼夜のリズムが整うと、夜中の活動が減るんです。
まとめ:起こす猫の裏にある、ちいさな想い

猫が夜中に起こしてくると、つい「またか…」と疲れてしまいますよね。
でもその行動の奥には、空腹、遊びたい、愛情、心配、不安…
さまざまな“小さな感情”がぎゅっと詰まっていることが多いのです。
「ねぇ、起きて?」という声の奥にある本音に、ちょっとだけ耳を傾けてみませんか?
猫との暮らしは、試行錯誤の連続。
でも、そのひとつひとつが、絆を深めるチャンスでもあります。
今夜も、あなたと猫ちゃんにとって、ぐっすり眠れる夜になりますように。