猫が家の中でいつもゴロゴロしている場所、決まっていませんか?ふと気がつくと、いつも同じクッションの上、窓辺、棚の上…。それには実は猫なりのこだわりと理由が隠されています。
この記事では、猫が選ぶお気に入りスポットの共通点を解き明かし、そこから見えてくる猫の本音や快適な空間作りのヒントをご紹介します。
なぜ猫は同じ場所にいるの?

まず前提として知っておきたいのは、猫はとても環境に敏感な動物だということ。ちょっとした音やにおいの違いにも反応し、安心できる場所を本能的に探しています。
さらに、猫は「自分のテリトリー」をとても大切にする動物。
お気に入りの場所を見つけると、そこに匂いを付けて安心できるスペースにしていくのです。
共通点1:快適な温度と湿度
猫は快適な温度環境にとても敏感です。人よりも少し高めの温度を好む傾向があり、特に寒がりな猫は日向や暖かい家電のそばにいることが多くなります。
夏であれば、風通しが良くひんやりした床、
冬であれば、日差しが差し込む窓際や、ホットカーペットの上などが人気。
猫がよくいる場所を観察すると、その部屋の温熱環境がわかるとも言われているほどです。
共通点2:安全に感じられる“隠れ家感”
猫が好むもう一つの要素が「安心感」。
天井の低い狭い場所や、背後が壁になっているコーナーなど、外敵から見られずにいられるポジションを選ぶ傾向があります。
たとえば:
- ソファの背もたれと壁の隙間
- カーテンの裏側
- クローゼットの中
- ダンボール箱の中
これらはまさに、自分だけのシェルターのように感じられる場所です。

共通点3:見晴らしの良さ
一見、隠れるのが好きそうな猫ですが、実は「高いところ」や「外が見える場所」も大好きです。
- 窓辺のキャットタワー
- 冷蔵庫の上
- カーテンレールの上
など、家全体を見渡せる位置にいることも多く、これは「敵や他の動物にいち早く気付ける」ための本能的な行動とも言われています。
特に窓の外に鳥や木々が見えるスポットは、猫にとって刺激たっぷりの観察ポイントです。
共通点4:自分のにおいがする
猫は嗅覚が鋭い動物で、自分や飼い主の匂いがする場所に安心感を覚えます。
お気に入りのブランケット、飼い主の着た後の服、寝起きの枕の上…
こうした場所は猫にとって、落ち着いて休める「ホーム」のようなもの。
また、自分の匂いを付けて「ここは自分の場所」とマークしている可能性もあります。
共通点5:静かで落ち着ける

猫は基本的に静かな環境を好む生き物です。
騒がしいテレビの前や、頻繁に人が行き来する場所よりも、物音が少なく人目につきにくい場所を選びがちです。
たとえば:
- 書斎の隅
- 本棚の上
- カーテンの裏
- ベッドの下
「静けさ」は、猫にとってのストレスフリーな条件。音が少ないだけで居心地がぐっと良くなるのです。
共通点6:ルーティンに組み込まれている
猫には習慣を重んじる性質があります。
「朝はこの場所」「夕方はこっち」「夜はここで寝る」など、
一日の流れに沿って“お気に入り”を使い分けていることもあるのです。
それぞれの場所が「時間帯によって役割分担されている」なんて、猫ならではのルーティンかもしれません。
【観察ポイント】猫の“お気に入り”が変わるときは要注意?
いつもいた場所に行かなくなった、逆に今まで来なかった場所でよく見かけるようになった…。
そんなときは、猫の健康状態やストレスレベルに変化があるサインかもしれません。
- 体調不良で人目を避けている
- 寒さや暑さが原因で移動した
- 新しい家具や音がストレスになった
猫の居場所の変化には、小さなSOSが隠れていることもあるので、日々の観察は大切です。
快適な“猫スポット”をつくるには?

猫が自分から選ぶ場所を参考にしながら、飼い主ができる工夫もあります。
- キャットタワーを窓際に設置する
- 段ボールや布で隠れ家スペースを作る
- においのついたタオルを置いておく
- 静かな場所にクッションやベッドを設置する
猫の好みはそれぞれですが、「自分から行きたくなる環境」を整えることがポイントです。
まとめ:猫の“居場所”は性格の鏡
猫がどこにいるかは、性格・好み・気分・体調のバロメーター。
お気に入りスポットの共通点を知ることで、猫の心に一歩近づけます。
そして、愛猫が安心して過ごせる居場所を作ってあげることは、飼い主にとってもかけがえのない喜びですよね。
「なぜここにいるの?」ではなく、「ここが好きなんだね」と受け止めてあげることが、猫との信頼関係を深める第一歩です。