猫といえば、ふわふわの被毛を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか？
でも…そんな常識をくつがえすような、「毛のない猫」がいるんです。
その名も スフィンクス（Sphynx）。

見た瞬間、「宇宙から来たのかな？」と思わせるような風貌ですが、実はとっても愛嬌たっぷりで甘えん坊。
今回は、そんなスフィンクスの魅力と、ちょっぴりユニークなお世話のポイントをご紹介します！

スフィンクスって、どんな猫？

スフィンクスは、カナダ生まれの無毛種として知られています。
名前はエジプトの神秘的な像「スフィンクス」に由来しているんですよ。

でも実は「完全に毛がない」わけではありません。
うっすらと産毛のような肌触りで、スエードや桃の皮のようと例えられることも。
その独特な肌触りに、やみつきになる人が続出中なんです。

体型は筋肉質でスリム、しっかりした骨格を持ち、表情もとっても豊か。
しわくちゃのおでこを寄せてこちらをじーっと見てくる姿は…まさに“異星猫”の愛称にふさわしい存在感です。

性格は意外と犬っぽい？

見た目にインパクトがあるスフィンクスですが、性格はとても人懐っこくてフレンドリー。
飼い主の後をついて回ったり、膝の上にぴょんと飛び乗ってきたり…まるで犬のような行動も見せます。

さらに、好奇心旺盛で遊び好き。
知育トイやキャットタワーなど、ちょっと複雑な遊びも大好きなんです。
来客にも物おじせず、堂々と近づいていくタイプなので、社交的な猫を求める方にもぴったり。

「猫っぽくない猫が欲しい」なんて方には、まさに理想のパートナーかもしれませんね。

スフィンクスとの暮らし、気をつけることは？

スフィンクスは被毛がない分、お世話の仕方にちょっとしたコツがあります。
でも心配はいりません。ポイントを押さえれば、日常のお世話も楽しくなりますよ。

1. 体温管理は飼い主の役目

毛がないスフィンクスは、寒さにとても弱いです。
室温は25℃前後を保ち、冬場は暖房やブランケット、洋服などでしっかりと保温してあげましょう。

逆に夏はエアコンで涼しくしすぎるのもNG。
毛がないぶん、冷えやすいのです。エアコンの風が直接当たらないように配慮しましょう。

2. 皮脂のケアが必要

被毛がないぶん、皮脂が肌に直接たまりやすく、週1回程度のぬるま湯でのシャンプーが推奨されます。
シャンプーが難しいときは、濡れタオルでやさしく拭き取るだけでもOK。

耳の中やしわの間に汚れが溜まりやすいので、定期的なチェックとケアを忘れずに。

3. 日焼けに注意！

驚くかもしれませんが、スフィンクスは日焼けする猫なんです。
窓際での日向ぼっこも、長時間は避けて。
日差しの強い時間帯は、カーテンや日除けを活用してあげましょう。

スフィンクスってアレルギーに強いの？

「毛がないからアレルギーの人でも飼えるのでは？」とよく聞かれますが、これは半分正解・半分間違い。

猫アレルギーの原因は、被毛ではなく皮脂や唾液に含まれるアレルゲン（Fel d1タンパク質）です。
スフィンクスは毛が少ないぶん、毛が舞い散りにくいという利点はありますが、アレルゲンの分泌は通常の猫と同様。

ですので、アレルギーが心配な方は、事前にふれあい体験をして様子を見ることをおすすめします。

スフィンクスと暮らす幸せ

スフィンクスはその見た目から「ちょっと変わった猫」と思われがちですが、
実際に触れ合ってみると、そのやわらかさ・温かさ・素直さに心を奪われる人がとても多い猫種です。

まるで湯たんぽのようなぬくもりを感じながら、
しっとりと寄り添ってくるあの瞬間は、まさに至福。

そして何より、「人と関わりたい」「甘えたい」という気持ちが強い子が多いのがスフィンクスの特徴。
毎日のコミュニケーションを大切にしてあげれば、深い信頼関係を築けるパートナーになってくれるはずです。

こんな人にスフィンクスはおすすめ

• 個性的な見た目の猫が好きな人
• 甘えん坊で人懐っこい猫を求めている人
• お世話を丁寧にできる人
• 猫との時間をたっぷり楽しみたい人

初めての猫には少しハードルが高いかもしれませんが、
そのぶん、かけがえのない絆と豊かな日々が待っている猫種です。

まとめ：異星猫は、地球で一番やさしい存在かも？

スフィンクスは、見た目のインパクトと中身のギャップが最大の魅力。
「毛がない」「しわしわ」「不思議な顔つき」…そんな第一印象の奥には、
無条件の愛情と人間への信頼がつまっています。

「見た目は異星猫？」なんて言われるけれど、
その心は、地球でいちばん温かい存在かもしれません。

もし今、少しでも気になっているなら、ぜひスフィンクスの世界をのぞいてみてください。
きっとあなたも、この“唯一無二の存在感”に心を奪われてしまうことでしょう。