おうちでくつろぐ猫が、もしも古代エジプトの神殿を走り抜けていたら?
そんな空想をくすぐるのが、エジプシャンマウという猫です。
エキゾチックな名前と、シュッとした姿。
でも、実はとっても人懐っこくて、甘えんぼな一面もあるんです。
この記事では、そんなエジプシャンマウの魅力と歴史をご紹介します。
エジプシャンマウって、どんな猫?
「マウ(Mau)」とは、古代エジプト語で“猫”を意味する言葉。
つまり、“エジプトの猫”という、そのまんまの名前なんです。
その名のとおり、マウは古代エジプトの壁画や像に描かれている猫たちにそっくり!
スリムな体、くっきりとしたアイライナーのような目元、
そしてなにより、体全体に入った“スポット模様”が特徴的です。
唯一、自然発生的にスポット模様をもつ家猫とされていて、
その模様は一匹一匹ちがい、世界にひとつだけの柄。
まるで芸術作品のように、じっくり眺めてしまう人も多いのだとか。
本当に「古代エジプトの猫」なの?

少し気になるポイントですよね。
実際に、エジプシャンマウが古代エジプトから血統をそのまま残してきた、という証拠はありません。
けれど、「この猫、古代エジプトの猫にそっくりだ!」と世界中の愛猫家たちを魅了してきました。
実際、エジプシャンマウのような姿の猫は、古代エジプトの壁画やミイラにもしばしば登場します。
中でも「バステト神(猫の女神)」に仕える猫たちには、マウそっくりの姿も。
現在のエジプシャンマウは、1950年代にイタリアで繁殖が進められたあと、アメリカへ渡って本格的な品種登録が行われたという経緯があります。
その際に「エジプトの猫のような見た目」にこだわって交配されたため、
“古代エジプトの再来”のような猫として親しまれるようになったのです。
世界一足が速い?マウの運動神経
エジプシャンマウのもう一つの特徴が、その驚異的なスピード!
なんと、時速48kmもの速さで走ることができるとも言われており、
これは家猫の中でも最速クラス。
後ろ足が長く、肩のあたりには**“スキンフラップ”という余分な皮膚**があるおかげで、
ダッシュのときに足の可動域が広がり、グンッとスピードが出るんです。
とはいえ、ふだんはとってもおだやかで、家の中ではのんびり屋さんな子も多いのがマウの可愛いところ。

シャイだけど甘えんぼ?性格はどう?
エジプシャンマウは、ちょっぴり人見知りだけど、心を許した相手にはとことん甘えるタイプです。
✔️ 飼い主さんのあとをトコトコついて歩いたり
✔️ ひざの上に乗ってゴロゴロ言ったり
✔️ おしゃべり好きで、独特の「くるるっ」「ぷるるっ」という鳴き声を出す子も
“ツン”より“デレ”多めの子が多くて、まるで遠い昔、神殿で大切にされていた猫が、今ここにいるみたい。エジプシャンマウには、そんな不思議な気配があります。
お世話のポイントは?
見た目がゴージャスだからといって、お世話が大変ということはありません。
むしろ、短毛で毛づくろいも上手なので、被毛のケアはラクな方。
ただし、運動量は多めなので、キャットタワーやじゃらし遊びなどで、
日々の運動欲求を満たしてあげることが大切です。
また、寒さに弱いという一面もあるので、冬場はあったかマットやブランケットを用意してあげてくださいね。

一緒に暮らすと、どんな毎日?
エジプシャンマウと暮らす日々は、ちょっぴり異国情緒のある優雅な毎日。
でも、じっさいには、やさしい家猫として、のんびりまどろんでいることの方が多いかもしれません。
朝、そっと寄り添ってくれる。
夜、ひざの上で眠る。
ときどき、部屋のすみでダッシュしてる……!
そのすべてが、マウの魅力です。
まとめ:現代に舞い降りた小さな王族
エジプシャンマウは、古代のロマンを背負いながらも、現代の暮らしにしっくりと馴染む猫。
俊敏で、知的で、そして何より愛らしい。
「ただの猫」ではない、でも「とても親しみやすい猫」
それがマウの最大の魅力なのかもしれません。
おうちに一匹のマウがいるだけで、
なんだか歴史のワンシーンに触れているような、そんな気持ちになりますね。