ロシアンブルーと聞いてまず思い浮かぶのは、気品あふれるブルーグレーの被毛と、神秘的なエメラルドグリーンの瞳。その美しさに魅了される人は多く、世界中で高い人気を誇る猫種です。
しかしその性格については「クールで無口」「ツンデレ」「実は甘えん坊」など、さまざまなイメージが語られています。果たしてその本当の姿はどのようなものなのでしょうか?
今回は、信頼性の高い情報をもとに、ロシアンブルーの性格の特徴や飼い方のポイントを詳しくご紹介します。
ロシアンブルーの基本情報と起源
ロシアンブルーは、その名の通りロシアを原産とする猫種で、起源は19世紀頃とされています。
イギリスを経由して世界中に広まり、今ではヨーロッパ、アメリカ、日本でも愛好家の多い人気種です。
特徴的な被毛はダブルコートと呼ばれる密な毛並みで、光を反射してシルバーがかったように見えます。また、短毛種でありながらアンダーコートがしっかりしており、触り心地は柔らかくビロードのようだと評されます。

ロシアンブルーの性格の基本
ロシアンブルーの性格は、賢く、慎重で、繊細という点が基本にあります。多くの文献やブリーダーの報告によれば、以下のような特徴が見られます。
- 一途で忠実な性格
- 静かで落ち着いた気質
- 見知らぬ人や環境に対しては警戒心が強い
- 慣れた相手には非常に甘える
初対面では距離を取ることが多いため「ツン」とした印象を持たれがちですが、信頼した飼い主には深い愛情を示します。これが「ツンデレ」と表現される所以です。
甘えん坊な一面:飼い主への深い愛着
「ロシアンブルーはクールで孤独を好む」と思われることもありますが、実際には飼い主に強い愛着を持つ傾向があります。
以下のような行動がよく見られます:
- 飼い主の帰宅を玄関で待つ
- 膝の上で静かにくつろぐ
- 一緒の部屋にいることを好む
- 鳴き声は少ないが、目で訴えるように甘える
特に信頼関係が築かれた相手には、常にそばにいたがる傾向が強く、まるで犬のような忠誠心を見せることもあります。
警戒心と適応力:ツンの理由とは?

ロシアンブルーは非常に慎重で神経質な性格でもあります。
- 初対面の人には距離を置く
- 急な音や環境の変化を嫌う
- 新しい家や家具の配置にも敏感
これは「ツン」な性格というよりも、強い警戒心と高い知性によるものです。
一度慣れてしまえば安心して甘えてくるので、焦らずに信頼を築くことが何より重要です。
静かで控えめな鳴き声
ロシアンブルーは非常に静かな猫種としても知られています。
無駄に鳴くことが少なく、「鳴き声がほとんど聞こえない」という声も多く見られます。
ただし、これは決して無関心というわけではなく、鳴く代わりに視線やしぐさで気持ちを伝えようとするタイプです。
信頼した相手には、ごく小さな声で甘えるような鳴き方をすることもあり、飼い主にとってはその控えめな表現がとても愛おしく感じられるでしょう。
賢さとしつけのしやすさ
ロシアンブルーは、猫の中でも特に知能が高いと言われています。
そのため、
- トイレやルールをすぐに覚える
- 家の中での動線を把握するのが早い
- 飼い主の言動や感情を敏感に察知する
といった特徴があります。
しつけや生活習慣の構築がしやすく、初心者にも比較的飼いやすい猫種とも言えるでしょう。

ストレスに弱い?飼い主が気をつけるべきポイント
その繊細な性格ゆえに、ロシアンブルーはストレスに弱い一面があります。
特に以下のような状況には注意が必要です。
- 来客が多い環境
- 引っ越しや模様替えなどの変化
- 大きな音(掃除機・テレビの音量など)
- 構いすぎ・かまってもらえなさすぎ
ロシアンブルーは自分のペースを大切にする猫です。自由に安心して過ごせる空間や、隠れられる場所を用意してあげることが大切です。
多頭飼いとの相性
ロシアンブルーは人に対しては強い愛情を示す反面、猫同士の相性には個体差があります。
特に以下の点を押さえておくと良いでしょう。
- 静かな猫種同士なら相性が良い傾向
- 先住猫がいる場合は、段階的な慣らしが重要
- あまり活発な猫種とは合わないこともある
無理に仲良くさせようとせず、個体の性格に合わせた距離感を尊重することが大切です。
まとめ|ロシアンブルーは「繊細な甘えん坊」

ロシアンブルーの性格をひとことで言うなら、「繊細で忠実な甘えん坊」です。
- 初対面には慎重だけど、信頼した飼い主には甘え上手
- 鳴き声は控えめだけど、しぐさや表情で気持ちを伝えてくる
- 美しい見た目だけでなく、知性と感情の深さを兼ね備えている
そのツンデレぶりに振り回される毎日こそが、ロシアンブルーと暮らす醍醐味なのかもしれません。
「ちょっと気難しいけど、心の奥でつながってる」――そんな関係を築きたい方にとって、ロシアンブルーはまさに最高のパートナーになることでしょう。