猫と暮らす幸せは何にも代えがたいものですが、同時に避けて通れないのが「抜け毛問題」です。
ソファやカーペットに絡みつく毛、空中をふわふわ漂う毛、服につく毛…。猫と暮らしている方なら、きっと何度もため息をついたことがあるでしょう。
しかし、正しい知識と道具、そしてちょっとした習慣を身につければ、抜け毛との戦いはぐっと楽になります。本記事では、猫の抜け毛を効率的に減らす掃除術と、日常生活での予防策をあわせてご紹介します。
なぜ猫はこんなに毛が抜けるのか
まずは敵を知るところから。猫の毛が抜ける理由は、主に以下の3つです。
- 換毛期
春と秋の年2回、猫は季節に合わせて被毛を生え変えます。特に春は冬毛から夏毛に切り替わるため、大量の毛が抜け落ちます。 - ストレスや健康状態
病気や栄養不足、ストレスによって毛が抜けやすくなる場合もあります。異常な抜け毛やハゲが見られる場合は、掃除の前にまず動物病院で診察を受けましょう。 - 猫の性質
猫は自分で毛づくろいを頻繁に行います。その際に緩んだ毛が抜け、空気中や床に落ちます。短毛種でも意外と抜け毛は多く、長毛種ではさらに顕著です。
掃除の基本戦略

抜け毛掃除の効率を上げるには、「舞う前に取る」「絡む前に取る」が鉄則です。
1. 床の掃除は毎日が理想
フローリングや畳に落ちた毛は、人が歩くたびに舞い上がります。一度舞ってしまうと空気中を漂い、家具や壁、衣類にも付着します。
できれば毎日、ロボット掃除機やモップで軽く掃除するだけでも、毛の総量は大きく減ります。
2. カーペットは「叩く」より「掻き出す」
掃除機だけでは、カーペットの奥に絡まった毛はなかなか取れません。
ラバーブラシやペット用抜け毛ローラーで表面から掻き出してから、掃除機をかけるのがおすすめです。
3. 静電気を利用する
ドライシートや静電気モップは、ふわっとした毛を吸着するのに効果的です。
逆に、静電気が発生しやすい化繊の服は毛が付きやすいので、室内着と外出着を分けて管理すると安心です。
家具・布製品の毛対策
猫はお気に入りの場所を見つけると、そこに何度も座ります。つまり、その場所が毛の温床になります。
ソファ・ベッド
- 洗えるカバーを使用:毛が付いても洗濯機で落とせるカバーをかけておく
- コロコロローラーを常備:座る前や寝る前にさっと一拭き
カーテン
意外な盲点ですが、猫がすり寄ることで毛が付きます。年に数回の洗濯でリセットしましょう。
衣類
- クローゼットは常に閉める
- 外出着は玄関近くで着替え、室内着とは完全に分ける

空気中の毛とホコリを減らす
掃除しても、ふわふわ舞う毛が鼻や喉に入って不快…という経験はありませんか?
その場合は、空気清浄機やサーキュレーターをうまく活用しましょう。
- 空気清浄機:猫がよくいる部屋に置き、24時間稼働
- サーキュレーター:空気を循環させ、毛をフィルター方向へ流す
抜け毛を減らすための予防習慣
掃除の負担を減らすためには、毛が落ちる前に取り除くことが一番です。
ブラッシング
- 短毛種:週2〜3回
- 長毛種:毎日が理想
- 換毛期はさらに頻度アップ
ブラッシングは血行促進や毛球症予防にもなり、猫とのコミュニケーションにも役立ちます。
食事と健康管理
栄養不足は毛質や抜け毛に直結します。高品質なフードやオメガ3脂肪酸を含む食事は、健康な被毛の維持に有効です。

掃除が楽になるおすすめアイテム
- ロボット掃除機(毛絡まりに強いタイプ)
- ラバーブラシ(カーペットの毛を掻き出す)
- ペット用コロコロローラー(粘着力が強い)
- 静電気モップ(家具や棚の毛取りに最適)
- 空気清浄機(フィルター性能重視)
まとめ
猫の抜け毛対策は、掃除・予防・習慣化の3本柱で考えると効率的です。
- 毎日の軽い掃除で毛の舞い上がりを防ぐ
- 家具や布製品には洗えるカバーや専用ブラシを活用
- ブラッシングと栄養管理で抜け毛の量を減らす
こうした工夫を続ければ、抜け毛との戦いも無理なく続けられます。猫との暮らしをもっと快適に、そしてもっと笑顔あふれる時間にしていきましょう。